昨年の3月9日に書き始めた総説を、修正して編集者に送り返しました。長い時間がかかっていますが、とても勉強になりました。脱稿が近い、、と思いたい。
原稿から解放された束の間、芥川龍之介の「鼻」を読みました。
鼻が長いお坊さんのお話です。
唇の前に垂れ下がって、弟子に持ち上げていてもらわないと食べないほど、長い鼻です。
お坊さんは、長い鼻がもたらす生活上の困難さの他に、鼻を笑われて傷つく自尊心に悩んでいます。
研究にも、研究が進まない科学的な悩みと、研究が評価されなかったり批判されたりしたときに乱れ動く自尊心からくる悩み。両方あると思います。
今まで深く考えたことはありませんでしたが、「鼻」を読んで、乱れる自尊心の構造、少し理解できた気がします。
科学的な悩みに集中できると思います。