ホーキング・フィッシュ

昨年の3月14日、理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士が76歳で息を引き取った。ホーキング博士は、筋肉を収縮させる役目を担う神経細胞(運動ニューロン)が変性することが原因で、全身の筋肉が衰えてしまう筋萎縮性側索硬化症(ALS)を長年患っていた。

私は、ゼブラフィッシュという熱帯魚を使ってALSの病気の状態を部分的に再現し、人間では直接調べ難いALSのメカニズムを明らかにすべく研究に取り組んでいる。そのためには、既存の知識では不十分で、運動ニューロンの未だ知られていない基本的な性質を広く深く理解することが欠かせない。

記念すべき一枚(油絵風に加工)

写真は、私が、運動ニューロンの基本的な性質を研究するために開発したゼブラフィッシュを使って撮影した写真。詳しくは割愛するが、この写真には、これまでに知られていない運動ニューロンの(驚きの)性質が写っている。記念すべき一枚。

この写真の被写体となる稚魚を産み出し続けてくれていたオス親(ファウンダー)が、昨年の3月14日に死んでしまった。

私が、ホーキング博士の訃報をネットのニュースで知ったのは、この亡くなった魚が使っていた水槽のラベルをノートに貼るために、フィッシュルームから実験机に戻った、まさにその時だった。

記念すべき一枚を生み出したホーキング系統の開祖(F0、ファウンダー)のラベル

それ以来、この亡くなったオス親の生き残った子孫を、ホーキング・フィッシュと勝手に名付けて呼んでいる。ホーキング・フィッシュは、この一年、大活躍だった。

R.I.P.

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